アカデミー賞の授賞式、観ましたか?
記憶によれば「おくりびと」が受賞した2009年あたりから、アカデミーという権威にすっかり「けっ」という気持ちになっていた私ではありますが、今年は話題の「Everything Everywhere All At Once」がどう評価されるかが気になって、YouTube TVの無料トライアルを使って視聴しました。心のどこかで「ダメなのではないか」と、ハートブレイクに備えていたのですが、それは杞憂に終わり、キー・ホイ・クアンの受賞スピーチから、ほとんどずっと泣きっぱなしでありました。
何事にも遅刻している私としてはまだ本作を見ていないのですが、周りには「4回観た」という人すらいて、ストリーミングで観るのをなんとか我慢し、今週こそ、劇場で視聴しようとチケットをゲットしました。
👉 生きているいまここがバトルグラウンド。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の複層性(cinra/鈴木みのり)
というわけで、映画のことはまだ書けないのですが、普通のアジア人移民の、クイアの要素なんかも散りばめられている作品が、このように評価されるのを観るのは、ひとりのアジア人として、移民として本当に嬉しい。ひとりで家にいても、この快挙がたくさんのアジア人や移民たちの心をどれだけ鼓舞したかを想像することができて、温かい気持ちに。
しかし、驚くべきは、ミシェル・ヨーが有色人種の女性としては2人目の受賞者だということ。最初は誰だっけ?と思い出したのはハル・ベリー。95年やって2人!なんてこった。そして、私は心からジェイミー・リー・カーティスのことをすごいと思っているが、助演女優のカテゴリーでアンジェラ・バセットが受賞しなかったことにはやっぱりちょっと納得がいきませんでした。JLCが、受賞スピーチで、自分や映画関係者だけでなく、自分のジャンルの映画人たちも含めて「We」がオスカーを獲った、という言い方をしていたことにはほっとしたけれども。
というわけで、今週はこんな話を書こうと思います。
F*ck Agesm
内面化されたミソジニー
移民女性のサバイバルの物語
シリコン・バレー・バンクの破綻
Wokeのせいだというパラレル・ナラティブ
Wokeってなんだ
その他のお知らせ/今週のSakumag Slackから
私は今年50になるわけだけれど、60を過ぎたミシェル・ヨーの”ladies, don’t let anybody tell you, you’ve ever passed your prime”(最上の時期を過ぎたなんて言わせてはいけない)という言葉には大いに励まされた。
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