Sakumag 週報10/9-10/16/2022
10月27日にTokyo Art Book Fairでお披露目する予定の『We Act! 3』が、ついに校了しました!
「男性特権」というやや扱いが難しく、かつ緊急性の薄いように見えるテーマを扱っているからか、または気軽に参加いただけるようにと値段を安めに設定したからか、クラファンの資金の集まりが若干伸び悩んでいます。そろそろ、少しずつ支援やシェアをしてくれそうな人にLINEやメッセンジャーを送るなどの作業に入っているのですが、やっぱりここで思うのは、ただでさえ給与や待遇で差をつけられている女性以上に、男性たちにサポートしてほしいということ。ところが、男性にメッセを送るうえで、頭の中で無意識に「嫌な反応をされないか」などと考えていることに気がつくのです。
私は、おそらく多くの男性の友人たちから見ても「やれているほう」に見えてきただろうと思います。ジェンダー平等を訴えると「お前がいうな」と思う人もいるかもしれません。クライアントの交渉の際に、多くの人が苦手であろうお金の話を早い段階で持ち出して「外国人枠」などと言われたり、男性同業者の話を参考につけたサービスの値段が「高い」などと言われ、自分が女だからだろうか?と思ったこともありますが、それでもやっぱり自分は、相対的に、男性相手に言いにくいことをはっきり言える人間なのだと自負してきたところがあります。
ところが、今回のコンテンツの柱のひとつである座談会のゲラをチェックしていたら、自分が男性ばかりの参加者たちに、思っていた以上に気を遣い、やたらお礼を言ったり、ときには「よいしょ」のような発言をしていることに気が付きました。こんな自分でも、男性ばかりを前にすると、こういうふうになるんだなあとハッとしました。
コンテンツを作るにあたり実施したアンケートには、65人もの方に回答をいただきました。回答者の過半数以上は女性でしたが、男性、どちらでもない、無回答という人も含め、男性特権を感じたことがないと答えた人はわずか3人でした。一方で、男性特権について周囲の人と話し合ったり、指摘したりという経験になると「ある」と答える人の数が減ります。男性特権を感じた具体的経験としては、身の安全にまつわること、職場における給与や待遇での不平等、家庭でのジェンダー役割などの分野において、たくさんのストーリーをシェアいただきました。私自身もこれまで気が付かなかったことが多々あり、経験をシェアすることの意味を噛み締めています。
私は、当初、このプロジェクトを、「未来の女の子たちのために」と位置づけていました。ところがゲラを読んでみると、自分の目にも見えなかった場所に、たくさんの悲しみや怒りやフラストレーションがあって、今も新たな感情がどんどん生み出されていること、そして固定されてきたジェンダー不平等に苦しむのは、女性だけではないのだということに気づくのです。今この瞬間、リアルに苦しい思いをしたり、不平等に喘いでいる人たちがいるのに、変化の速度はあまりに遅く、頭を抱える日々ですが、こういうことを話し合ったり、文字にしたり、世の中に発信することには、絶対に意味があるのだと確信しました。今は、この企画のポイントは、男性の側からは見えないかもしれないことを見てほしい、という点、そして生きづらさを感じている人に、自分だけではない、自分のせいではないということを知ってもらうところにあるのだと思っています。
👉クラファンにご協力いただける方はこちらから!(海外のクレカの一部が使えないというお話を聞いたので、アメリカページも作りました)。
<クラファン周知企画告知!>
18日 21時から能條桃子さんとインスタグラムにて。
20日 21時からKenzo Minamiさんとインスタグラムにて。
👉今週の署名:
Sakumagの仲間が署名を立ち上げました。小池知事が慣習を破ってやめてしまった韓国人虐殺についての東京都による謝罪について。
ここからはコラム形式にてお伝えします。
在米邦人の直面する新現実
企業で広報/マーケティング担当する方々に伝えたいこと
『トランスジェンダー問題』とは
動物実験について学んだこと
カニエ続報とユダヤ人ヘイト
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