Sakumag週報 11/22~11/28/2021
沖縄からこんにちは。
先週は、イベントが集中してしまい、木曜はSakumag有料会員限定のセルフケアの勉強会、金曜日には「こんにちは未来 ニュース研究会」の第二弾、翌日は下北沢のBook Lover's Holiday、夜は公務員の女性の有志グループから依頼いただいた講演と続き、それを終えてから、夜中にエアビーを退去して荷物を移動し、早朝の飛行機で沖縄にきて、そのまま北谷のイベントに突入しました。イベントの依頼をもらったり、自分で組むときには、ロジスティックスのことを深く考えない性質なので、夜中に荷物をひとりで移しながら「こんなスケジュールを組んだのは誰なんだ」と呪いの言葉を吐きながら「自分だろ!」とツッコミを入れて笑ったりしていました(怖いw)。
今年最後のBook Lover's Holidayは、急に寒くなった風の強い日曜日。それまでの陽気にあわせた装いででかけてしまい、寒さに震えつつも、会場に来てくれたいつものメンバー、そして、初めて来てくれたSakumagの参加者や読者とリアルに顔を合わせて話をするチャンスを得て、心は温かい1日でした。今回のブースは、外の道路に面した場所で、一日の最後に、あまりの寒さにそろそろ帰ろうかなと考えていたタイミングで、たまたま通りかかった女性が足を止めてくれました。20歳になったばかりでバイト帰りという彼女は、「もっと〜〜したほうがモテるよ、彼氏ができるよ」と普段から言われることに対してモヤモヤしていることを話してくれました。最終的にはTシャツを買ってくれ、握手をして別れました。自分の道を歩みたい、と言った彼女の名前を聞くのは忘れましたが、雑音に負けずに自分の道を歩んでほしい、と考えながら、彼女が負けないことを望むより、世の中の雑音がなくなることを望むべきだな、と思いました。
そういえば、セクハラの被害を訴えたのに「モテた」などと言われた女性のニュースがツイッターのタイムラインに流れてきました。思い出してみれば、自分自身も、出張先で仕事相手が突然部屋に訪ねてきたとき、目的が一致して僻地のジャングルに一緒に旅をした友人に密室で恋心を告白され「逃げ場がない」と当惑したとき、「モテてよかったじゃん」と慰めにならない慰めを一方的に与えられて、自分の当惑や怒りが矮小化される体験には心当たりがあります。「モテる」という言葉の語源は「持てる」「もてはやされる」という言葉にあるそうですが、メディア、特に女性誌による「モテ」売りによって、異性に求められることの価値が誇張され、特に男性からの好意は喜んで受け取るべき、との空気感が醸成されてきた中、歓迎できない好意のおしつけや職場でのハラスメントすら「モテ」にカウントされるという歪みに昇華した気がします。こうした体験も、自分ひとりのものではなく、一般的に広く起きてきたことだと思えば、その空気感を作ったメディアの責任は大きいのだと思わざるを得ません。
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