Sakumag週報 1/18/2022
先週は、久しぶりの友人から連絡があったりして、再会の多い週になりました。コロナ禍が起きたことで価値観の変貌がまったく起きなかったという人はほとんどいないと思うのですが、それでもやっぱり度合いは人それぞれで、コロナ禍前と同じように自民党を支持している人もいれば、フェミニズムに目覚めたという人もいて、人間にはそれぞれのペースがあるのだということを改めて感じています。
先週の最大の衝撃は、日英円滑化協定なるものにイギリスのスナク首相と岸田首相が署名した、というニュースをTwitterで知ったことです。え?と焦ってそれぞれの国の首相官邸の発表を見ると、英国のツイにだけ「互いの軍隊の駐留」という言葉が入っているのです。憲法を改正することなく、議会で討議することもなく、日英円滑化協定が署名されてしまった日、一番ショックだったのは、それが大騒ぎにならなかった。東京の雑踏を歩きながら、有事になったら、長きにわたって植民地主義を追求していた白人の国(今の元首は白人でないとしても)の軍隊が日本に駐留する可能性がある、ということの重要性にどれだけの人が気づいているだろうか、と考えました。そんな恐ろしいことが起きていても、私たちは普通に電車に乗って、仕事に行き、ご飯を食べたりお酒を呑んだりしているのです。
そしてそのあと続いたバイデン大統領との会談を見て、さらにやるせない気持ちになりました。結局のところ、防衛費増額も、中国やロシアへの牽制として集団安全保障に貢献せよ、というアメリカの意向の結果でしょう。
「バイデン大統領を支持するか」を聞かれるとき、いつも複雑な気持ちになります。アメリカに暮らすマイノリティ、気候変動を危惧するファーレフトとしての答えと日本人である自分の答えが一致しないからです。この2年を振り返ってみると、バイデンはたくさんのマイノリティ(人種的にもジェンダー的にも)を登用し、(共和党の反対によって規模は縮小してしまったけれど)気候変動対策を推し進め、学生ローンの負担を軽減し、と、たくさんの成果を出してきました。けれど、外交政策を見ると、賛成できることばかりではありません。特に、アメリカの下院の過半数を共和党が獲得した今、ウクライナに供与している武器や資金援助を含む戦費/国防費に対する圧は大きくなるだろうし、日本を含む同盟国に安全保障の負担を増やすように求めていく方向性は容易に想像がつきます。
テレビのニュースなどを見ていると、いよいよ「戦争が起きるかもしれない」という方向に舵が切られているように思えて慄きます。戦争になったら、は議論されていても、戦争に突入しないために、が軽視されているように思えてならないのです。
👉 市民連合が「わたしたちの”あんぽ”を考える緊急市民集会 2023」をYouTubeで開催するそうです。1月23日18:30〜20:30。
先月辺野古に行った際に、抗議にいらした方から「急に米軍の監視カメラがついた」という話を伺いました。こういうことも、何を意味しているのかと勘ぐってしまいます。
👉 1月25日、Sakumag Study Vol. 34 は、ゲストに大袈裟太郎さんを迎えて開催します。どちらのほうを向いても誹謗中傷が溢れる世の中ですが、新聞社に誹謗中傷を受け、裁判を起こして勝訴した話、そして辺野古の抗議の現状やひろゆきの発信による現場でのダメージ、米軍の動きなどの話をしたいと思っています。参加申し込みはこちらから(有料会員の方は、文末をご覧ください)。
👉 鳥取の汽水空港のモリテツヤさん、ヤマザキOKコンピュータさんをお迎えしたVol.33「スピらずにスピる」は、この新自由主義/資本主義が主導する世の中で、「自分のあり方」「お金とのつきあい」をどう考えるか、という話をしました。1月25日まではアーカイブ視聴も可能です。
👉 様々な分野で活動する方をお迎えしているSakumag Studyですが、We Act!を置いてくださっている書店・ショップの方をゲストにお迎えする回を増やしていきたいと思っています。出ても良いよ!という方は、sakumagshop (at) gmail.comまでご連絡ください。
ここからはコラム形式でお届けします。
再燃するアジアン・ヘイトとゴールデン・グローブ(+加齢)
隣の芝生と自分のメンタルヘルス
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