Sakumag週報 12/12-12/19/2022
Sakumag Collective の今年最後のイベント、Sakumag Open House Vol. 3があっという間に終わってしまいました。年末のみんなが忙しい時期だから、という理由で4日間に設定したのですが、前回の2週間と比べるとあまりに短く、撤収の際にはちょっぴりさみしい気持ちで現場と助けてくれたチームにお別れしました。
今回、4本企画したトーク・イベントにおいでいただいたのは、朝日新聞の「男性を生きづらい」シリーズを担当した社会部記者の伊藤和行さん、杉並区の岸本聡子さんが区長になる過程をカメラを持っておいかけたペヤンヌマキさん、コスメロスの問題に取り組む活動をするメークアップアーティストのイガリシノブさん、そして『マチズモを削り取れ』の武田砂鉄さんでした。
ジェンダーバランスのことは頭に置きつつ、「男性特権」をテーマにした『We Act! 3』を刊行し、その後も、このイシューをテーマにした対話を続けていきたいと企画したもの、途中で一瞬、自分の中に「私たちが今、呼んで話をすべきは男性なのか?」という気持ちが身をもたげて来たりもしました。とはいえ、Sakumagはシス女性が圧倒的に多い一方で、性別問わずたくさんの人が参加してくれていること、会場を開いてみると、「男性同士でこのイシューについて話しづらい」という気持ちを吐露する人が来てくれたりすること、やはり「みんなで一緒に考える」ことの意義を再確認したりもしました。
今回も告知がギリギリになってしまったことで、特に初日は集客には心許なさもあったものの、これまで男性としての特権についてほとんど考えてこなかったという石井記者が、言葉を慎重に選びながら、自分の過去の振る舞いを顧みたり、「男性性の解体」に挑戦する姿には、自分の心が震える感覚を覚えました。知らないところにもまだ潜在的な仲間がいるのだ、と思うことができたのです。また、自分の住居が都市開発計画に入っていることを知るまで政治関心は強くなかったというペヤンヌマキさんには、岸本聡子さんの応援をする中で、エンパワメントや運動の楽しさを共有していただきました。篠田慶子さんとイガリシノブさんには、私がこれまで苦手だと思ってきた「美容」の可能性を広げていただき、また武田砂鉄さんとのトークでは、今政治の世界で起きていることにおける「有害なマチズモ」を指摘し続けることの重要性を思い出させてもらいました。
東京以外の場所にイベントで出かけたり、Pop-upを展開することも、思うほどできない中、今回、わざわざ東京まで出てきてくださる方、次の選挙に出ますという報告をしてくださる方もいて、ニュースを見ていると無力感、脱力感ばかりが大きくなる中、リアルな場所での対話の力強さも感じました。
トークのアーカイブはあと1週間ほどご購入+ご視聴いただけますので、興味のある方はぜひご覧いただければと思います。
今回の会場は、highsnobietyを刊行するカエルムさんのご厚意で、渋谷の貸しスタジオを使わせてもらうことができました。同じタイミングで、渋谷区が美竹公園の再開発のために路上生活者を排除してたことがずっと気になっていましたが、最終日の昨日、撤収を終えたあとにご飯を食べ、帰りに、美竹公園を追い出された人たちが移動した神宮通公園に行ってみました。FreeUshikuの長島結さんやねる会議さんのツイなどで追っていたのですが、現場に行ってみると路上生活者の人たちがいる場所を閉鎖されないように見張っている人たちの姿がちらほら。23時から23時半頃の時間帯に中に人がいると閉められないとのことで、そのために立ってらっしゃる人たちがいるのです。私自身、普段はMiyashita Parkでは一銭も使わないぞとか、そんな程度のことしかできて来ませんでしたが、公園を監視するために配置されている警備員の姿を見て、夜、出かけられる日は出かけようと決めました。
ここからはコラム形式でお伝えします。
カタールのワールドカップに考えたこと
今週のイーロン(もといエルノ)
政治によるTikTok叩き
排除される路上生活者に考える
川内倫子さんの個展@オペラシティ
『上を向いて歩こう』
これからのSakumag
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