朝夕になると暖房が必要なほど涼しい阿寒湖から戻ってきました。阿寒湖は、私が普段住んでいるニューヨーク州北部の森と経度がほぼ同じで、自然の姿にとても似たところがあります。たまたま涼しいタイミングにあたったのですが、そんな阿寒湖でもやっぱりジリジリと温度は上がっており、気候変動の影響はひしひしと感じるという話を耳にしました。2019年に作った「ホピの踊り/沖縄の秘祭」に登場するホピ族の長老が、環境破壊と遠いように見える場所でも、地球規模の気候危機とは無縁ではいられないのだと教えてくれたことを思い出しました。
途中、前回(コロナ前)に訪ねたときには、午前中のトークだけで「滞在」というより「通過」になってしまいながら、その文化の濃さが気になっていた斜里町に一泊で訪れ、ウミネコマーケット、Juice Recordsという、それぞれ個性のあるお店の顧客さんだけに告知して小さなトークを開催しました。
それぞれの土地にはそれぞれの事情や現実があって、当然、政治的な様相も違うわけですが、誰と会っても、今の政治に拾ってもらえていないフラストレーションを共有することができ、コロナ禍で会える人の数は限られていたとしても、できる範囲で地道に各地を訪ね、対話をすることの意味を噛みしめる旅になりました。
(告知)次回のSakumag Studyは、8月10日。JEPLAN(旧日本環境設計株式会社)/BRINGの中村崇之さん・山城 美聡さんをお迎えして、「アパレル業界のサーキュラー・エコノミー」について勉強します。お申し込みはこちらから。
今週もここからはコラム形式でお届けします。
阿寒湖・斜里町・東川町・釧路石炭発電所
ウクライナのバンドゥーラ奏者カテリーナさんから聞いた話と「ずるい」という概念
テレビが報じること、報じないこと
タリア・ラヴィン『地獄への潜入』
『とんでもカオス!:ウッドストック1999』と『インターネットで最も嫌われた男』
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