Sakumag Letter 11.1.2023
週末、ブルックリン・ブリッジを集合地点に始まったデモに行ってきました。上空にはヘリコプターが飛び、騎馬隊を含むたくさんの警察が配備されて、そのものものしさに圧を感じましたが、デモ自体はいたって平和なものでした。会場には、ハシド派のユダヤ人の人と、パレスチナの旗を身に纏ったアラブ系らしき人たちが肩を組んで写真をとっていたり、「私はユダヤ人ですが〜」と書かれたサインをもった人が多数目につき、戦争に抗議する今回の抗議運動の交差性の高さを感じました。あとの報道を見たら、5000〜7000人くらいの人が集まったとのこと。
私のまわりも当然この話題でもちきりですが、たくさんの感情が渦巻いています。ユダヤ人の家族の中で世代間の認識ギャップがあったり、アクティビスト同士で考えが違ったり、「沈黙は加担である」という考えと発言することに対する恐怖感のはざまで揺れたり、発言できなことに罪悪感があったり。特に、メディア業界でイスラエルを非難するオープンレターを出したり、ポストをしたりした人たちが解雇されたり、トランプが「大統領になったらパレスチナ側の抗議者を国外退去させる」などとがなりたてる中、何人かからは「発言しても大丈夫か」という相談があったりもしました。そんな中、ユダヤ人の知識層や左派の人たちが、声をあげてくれていることには大きな勇気を感じます。
ところで、こういうことは、それぞれが自分の決断をするしかないわけですが、自分と違うアプローチの人をジャッジするような人の心の動きを見ると、胸が痛みます。他者をジャッジしたり、自分の理解できないことを非難したりすることが、人間関係の亀裂を生み、それが分断を作っていると思うからです。もちろん、どんな問題であっても、人民の側に立つ声や世論を作ることが必要だとしても、その姿は多様であるはずだと思うのです。こういう時こそ、人は一人一人違うのだ、ということを胸に刻みたいと思いました。
ところで、今回の一連の経緯を見ていて、問題の根源には、戦争をすることで儲かる軍需産業があると改めて感じました。イスラエルの攻撃が始まった日に、防衛・軍事関係の株式ががっと上がったのです。ここでもダイベスト(資金を引き上げさせる運動)が行われていますが、リサーチしていて、Who Profits Research Centerという団体のサイトを見つけました。イスラエルの女性が2007年に始めたプロジェクトで、2013年に非営利団体に移行した団体です。イスラエルの占領政策で恩恵を受ける企業をデータベース化しているのですが、日本の企業も、ソニーや三菱自動車、日立やTOYOTAが名を連ねています。
*日記に追いつかなくなってしまったので、今週は、ここしばらくの間に日記にメモしていたことを、つれづれと書いてみます。
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