Sakumag Letter 11.23.2023 感謝祭という日に
過去数日、OpenAIのCEOサム・アルトマンをめぐるお家騒動を追っていて、明確に理解できたことがありました。それは、最終的には人類を追い込む存在となるAIを、人類がわざわざ開発していて、多くの人がその危険性に気がついているのに、人間の強欲と好奇心、競争心とエゴがそれを止めることを許さないのだ、という現実認識です。たくさんの国家や企業がAIに巨額の金銭を投入していて、「その先」の可能性に警鐘を鳴らす声が上がったところで、企業や国家がその競争を降りることは考えにくいのが現実です。軍需産業が生み出す利益が戦争をやめること、殺し合いを止めることを許さないことも、開発が生み出す利益が環境破壊を食い止めることを許さないことも同じ理屈です。ジョージ・オーウェルの「1984年」に、現実が寄ってきた、と感じたのは初めてのことではないけれど、そこまでたどりつく時間の見通しがぐんと近づいたと感じたのは、私だけではなかったはずです。
こんな時代に、私たちはどういう気持ちで生きれば良いのでしょうか? いつかAIが人類を破滅させることが避けられないことだったとしても、私たちは今を生きなければならないのです(続く)。
👉お知らせ:木曜日にスタートしたTokyo Art Book Fair 、Sakumagでは入口近くのE10でブースを出しています。作りたかった手作り本は間に合わずに断念したし、現場に行けなかったことは残念で、FOMO(Fear Of Missing Out)に一瞬やられそうになったけど、We Are Learning のvol.2が無事に刊行できたこと、私がいない時もSakumagが元気に動いていることに感謝! Sakumagの初期について書いた文章を寄稿させていただいた『二弐に2 思い蠢く。二〇〇年先の土になる。』(らくだ舎出帆室)も取り扱っています。
👉お知らせ②:TOKIONでゆるくやっているZ世代連載、中里小鉄さんとお話しました。まずは前編が公開されました。
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