Sakumag週報:04/04-04/10/2022
👉 モンタナから:格差を原因とするグローバル社会の不安定化
👉 2年半ぶりのLA訪問と住宅問題
👉 フェイクの正常化とプラットフォームの社会責任
👉 アーカイブから「不遇の時間という貯金」
👉 Sakumag Slackから
👉 勉強会(師岡康子さん、星野概念さん、「男性特権」についてのトーク )
今週の週報は、モンタナのスキー場のロッジで書き始めました。スキーシーズンはもうほとんど終わりですが、このスキー場は今週末まで開いていて、シーズン最後の日、コスチュームを着てスキーをする人たちの姿が目に付きます。パンデミックになってからスキーを再開し、すっかりスキーの優先度が高くなった連れ合いとともにやってきたわけですが、雪のコンディションはマッシュポテトのようで、拷問のような辛さに私はすぐに山を降り、質素だけれど暖かく快適なロッジでこのポストを書いています。
アメリカに戻って約1ヶ月、パンデミック以来初の出張仕事でLAに行く用事ができ、そのついでに家族の事情で一時的にモンタナに住んでいる連れ合いと時間を過ごすために再びモンタナ州ミズーラにやってきました。彼が普段いるハヴアという街とは違い、プログレッシブな大学街であるミズーラはかなり居心地は良く、「ここなら住めるな」と思ったりします。
スキー場で、ミズーラ市の職員でecological restoration(生態系の修復)の仕事をする人と知り合いました。彼がいうには、一度壊れてしまった生態系を、自然の力を借りて修復した成功例は長い人類の歴史の中にはいくつもあり、気候危機を前に今、そういう修復活動が必要とされているし、十分可能なことだということ。問題はそれを求める意思の力があるかどうか、そして今まさに足りないのは意思の力なのだそうです。「気候危機が問題だ」という国際的コンセンサスができていたとしても、それを行政や地域レベルで実行できるかどうかには政治の力が必要なのだけれど、政治の分断がそれを妨げているということ。余談ですが、かつて日本にも、今以上に自然が破壊されていた時代がある、という話を教えてもらいました。日本史の勉強を怠けてしまった自分には初耳の話ですが、生物学者のジャレド・ダイアモンド氏が詳しく書いているとのこと。勉強しようと「Upheaval」というタイトルの本のオーディオ版をダウンロードしたのですが、日本語の記事を発見しました。
👉 『銃・病原菌・鉄』で知られる進化生物学者が警鐘を鳴らす ジャレド・ダイアモンド「新型コロナより人類にとって深刻な4つの脅威」(Courier)
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