Sakumag週報1/31-2/6/2022
最近、夢をよく見ます。昨晩は、パスポートを忘れて飛行機に乗れない夢を見ました。久しぶりの旅に出る日が近づいてきて「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と少しずつ焦り始めたからでしょうか。その前の晩は、死んだはずの父が、ニヤニヤしながら「誕生日だから優しくしてよ」と言いながら帰宅し、私たちも普通に「おかえり〜」と迎え入れている夢を見ました。女性3人で暮らしながら、自分たちは父にきつかっただろうか?などとどこかで考えているからかもしれません。父が死んでから、すっかり忘れていた幼少の頃の記憶がふと蘇ってくる瞬間があります。記憶の断片が蘇ってくるごとに思うのは、自分がいかにこれまでたくさんお記憶のかけらをなかったことにして蓋をしてきたかということです。ちょうど、大阪のBlackbird Booksさんで手にとった長島有里枝さんの「背中の記憶」を読みながら、その記憶の鮮明さを羨ましく思っていたこともあるのですが、「覚えていない」と思っていることは、実は蓋をしてしまい込んでいるだけなのかも、と思ったりもします。
ちょうど昨日、豪徳寺のnienteさんで、Sakumag編み物ワークショップに参加したあと、梅ヶ丘に住む友人宅に向かいながら、「そういえば、子供の頃、梅ヶ丘に通っていた」と思い出したことがあります。確か中学2年生くらいの頃、おいたが過ぎた私と友人は、罰として、「宗教委員」という誰もやりたがらない役職を引き受けさせられました。宗教委員の責務は、梅ヶ丘にある養護学校との交流を仕切ることで、最初は課された「罰」を惨めな気持ちでいやいや引き受けたのですが、そこは地獄だった自分の学校に比べて優しく楽しい場所で、行くたびに歓迎されるので、いつしか楽しい課外活動になった思い出があります。一緒に歩いていた友人にその話をすると、「あれじゃない?」と指を指す方向に、懐かしい面影をたたえながらもすっかり立派に改築された光明学園(当時は光明養護学校と呼ばれていたように記憶しています)が。その記憶の切れ端を起点に、たくさんのことを思い出しました。
さて、Sakumagに編み物を教えることのできるみなみさんが参加してくれ、使いみちを考えなければ廃棄されるだろうTシャツヤーンの話が舞い込んだことで、Sakumag編み物部ができました。編み物というものも、子供の頃、挑戦していたことは覚えているのですが、言われたとおりにできず、いつしか嫌になってやめてしまった記憶があります。「手芸は苦手」という先入観ですっかり遠ざかっていたわけですが、みなみさんが「自由でいい」というアプローチで教えてくれるので、すっかり楽しくなってきました。3度、何が作れるかをやってみたのですが、みなみさんのセンスとみんなのアイディアで、容器、キーホルダー、携帯ストラップなど、商品のアイディアがどんどん生まれています。これまでSakumagとして作ってきた商品は、すべて「不要」と目される素材を使ってきましたが、これでまた新しいラインができそうです。
最初は「廃棄されるのであれば救出したい」という気持ちから始まったものですが、考えてみると、今年の中盤には、Sakumagを本格的な出版レーベルにしたい+メディアとしてのSakumag.ccを再ローンチしたい、という密かな目標があり、となると、資金力が足りないので、クラファンをするべきか?と考えつつも、何をリターンにして良いのやらと思いあぐねていたこともあり、これも足がかりのひとつになるのではないか、と考え始め、先日のよりあいでは、他にも今年作りたいプロジェクトのアイディアなども出て、クラファンに向けてスケジュールを引き始めよう、ということになりました。ここで問題になるのは値付けです。手を動かしてくださるみなさんに報いることができ、Sakumagの財布を強化できる値付けを考えることはチャレンジングではありますが、こういう建て付けを考えることもきっと楽しみのひとつなのだと信じています。
👉11日にParco Print Centerで行われるArt Book Marcéに、Sakumagはブースを出します。その際にTシャツヤーンで作った商品を並べる予定です。私自身は北海道に出張で不在ですが、Sakumagのメンバーがブースに立ってくれます。興味のある方は見に行ってみてください。
もうひとつ、今週のSakumag活動で起きたことは、男性特権についての鼎談です。以前にも少し触れましたが、こちらは、Sakumagに参加している男性メンバーに男性特権という「ギフト」についてどう考えているかを語ってほしい、という、High SnobietyというメンズマガジンからSakumagに初めてきた「依頼」企画でした。先週、2度にわたり、女性のメンバーもオーディエンスとして「参加」するという形でズームで開催したのですが、私自身にとっても学びの多い時間になりました。この難しい企画に挑戦すると手を上げてくれたメンバーたちには心からお礼を言いたいと思います。そして、この企画が、どうやらSakumag出版プロジェクトの第3弾になりそうです。お楽しみに!
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