photo: Manami Inoue
6月26日、Sakumag初の刊行物「We Act!」が刷り上がりました。(私が一人で作っていた旅のzineにもSakumagのロゴをつけていたので、厳密にいうと、Sakumagがコレクティブになって初の刊行物、ということになります)
きっかけは、下北沢Bonus Trackで行われているB&B主催のイベント<Book Lover’s Holiday>。「Weの市民革命」を出してくれた朝日出版の編集者あやめんこと綾女氏がブースを出すに際し、「Sakumagとシェアしましょうか?」と言ってくれたのをいいことに、「なにか作る?」とSlackに投げたところ、勇者たちが「作ろう作ろう!」と、あっという間に集合的パワーでできた小冊子です。
当初は「みんながこれまでにエンパワーされた言葉を紹介する」という企画としてスタートし、演説や本の一節を集めていたのですが、途中で、「もしや、これは著作権的に微妙?」ということになり、こちらについても集合的に「微妙なことはしたくない」という決定がなされ、だったら「自分たちが取ったアクション」を集めるというのはどうだろう?という提案が通って、このような形になりました。この編集作業が行われていた間、私がやったことといえば、①「ほほ〜」と口を開けた状態で感嘆しながら見ていた、②「はじめに」と「おわりに」を書いた、ということくらいです。
大川印刷さんにお願いして「竹紙」に「Zero CO2 Print」で刷りました。印刷にかかったお金+手を動かしてくれたみんなのギャラを計算し、価格は450円以上、と決めて、6月26日のブースでは、「450円以上」という値段をつけたところ、寄付こみでたくさんの方が450円以上のお金を払ってくれました。
初版の刷り部数は800冊。イベント後の在庫をどうするか決めないまま、がっつり4箱を受け取ってしまったわけですが、プレスリリースを打たないまま、InstaとTwitterでのポストとシェアだけで、多くの書店さんから連絡をいただきました。こちらは卸価格を450円に設定し、価格は個々の書店さんで決めていただくことにしました。現時点での取り扱い店リストは、こちらにまとめてありますが、このあと、西荻窪の今野書店さんからも注文をいただき、また、DEPTのオンラインショップでも、近日中に取り扱い予定です。
ありがたいことに、初版はもうあと少しでなくなりそうな勢いです。早速、増刷の注文を済ませ、ホクホクしています。これは「儲かった」というホクホクではなく(利益は度外視なので)、参加した人たちが、日々の生活の中で取った、大なり小なりのアクションが、どこかで誰かのヒントになるかもしれない、という可能性を想像してのホクホクです。
今、国と東京都が決めてきた五輪が強行開催されるのを目前に、無力感を感じていらっしゃる方も多いと思います。できることなんかない、何をしても変わらない、そう思わせる力は甚大です。けれど、これに失望して頭を垂れてしまっては、黙らせたい権力の思うつぼです。自分たちが日々、小さな行動を積み重ねていかなければ、変革が勝手に起きてくれるわけはありません。だからこそ、ひとりひとりの小さなアクションのパワーを信じ、積み重ねていくことが大切なのだと確信しています。
Sakumagでは、これから個人のオーダーも受け付けられるよう、鋭意準備中です。書店から、また本屋さんでないショップからのオーダーも、絶賛受付中です。実際、コーヒーショップや洋服屋さん、雑貨屋さんからも注文をいただいています。メンバーが近所のお店に売り込みなどもしてくださっています。書店さんからの注文は、こちらにて受け付けています。
私自身も、寝る前に、この小冊子を開いて、社会は変えることができるのだとイメージトレーニングしてニヤニヤしています。みなさんの暮らす場所に、アクションの力が届きますように。
いつも知識と勇気をもらっています。ありがとう。
We Act! もすごくいいです。「みんなでモヤモヤする」が特に響きました。それでいいし、それで正しい、うん。みたいな。
”見てくれ”、”見せかけ”のまやかしではなく、言葉とアクションにこそパワーがあると信じています。デザインもどうかこのまま、シンプルだからこそパワフルでいってください。